ロゴマーク:みんミ みんなでミュージアム

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目次:活動の記録

【レポート】第8回 オンラインプログラム「みんミの”わ”」

  • みんミの“わ”
  • 報告レポート

2024.03.04(月)

第7回のみんミの“わ”「みんなの失敗とモヤモヤから考える、ミュージアムとアクセシビリティに続き、参加したみなさんの体験が、お互いのヒントになればとの思いから、第8回(2023年度第3回)は、「みんなのうれしかった体験と小さな試み」について、障害のある人、支援者、ミュージアム関係者などさまざまな参加者とお話していきました。

みんミの“わ”第8回 みんなの「うれしかった体験」と「小さな試み」から考える、ミュージアムとアクセシビリティ 告知画像

【みんミの“わ” 第8回】みんなの「うれしかった体験」と「小さな試み」から考える、ミュージアムとアクセシビリティ
2023年11月19日(土)14:00〜16:00 オンライン(zoom)開催
申込数:11名
〈情報保障〉
手話通訳:佐藤晴香、石川阿
文字通訳:チームW・研修センター

うれしかった体験や小さな試みは、次の3つの項目で話していきました。

3つの項目
① どういう立場で
② 起きたこと(試みや、体験したことなど)
③ 感じたこと(嬉しかったことなど)

うれしかった体験や小さな試みの3つの項目の記入例を示すzoomのスライド画面。右側に文字通訳、司会、手話通訳者が写っている。

グループ内では、参加したみなさんとゆっくり時間をかけて話すことができました。

美術館のスタッフやインターン、音声ガイド制作などの立場でミュージアムに関わっている人たちからは、嬉しかったこととして、来場者からの声や様子、感想などが話されました。

例えば・・・
聴覚障害の来場者に、取り急ぎのコピーだったけれど、文字情報の解説用紙を用意できてとても喜ばれたこと。

視覚障害の来場者から、オーディオガイドを自宅でも聞くことができて作品を「見えた」感覚になったと感想が届いたこと。

子どもを含む来場者との対話型鑑賞で、参加者が気に入った作品のコピーを渡したら、嬉しそうな様子が伝わってきたこと。

準備ができていない急遽の対応や、自分では特別意識していなかった取り組みだったけれど、喜んでもらえた対応もあったことに驚いたと話されていたことも印象的でした。

また、障害のある人を支援する立場の人からは、視覚障害の人と鑑賞に行ったときに、会場では動線が広く取られていたり、触って鑑賞する台を用意していたりといった工夫があって、一緒に安心して鑑賞できたという話がありました。
会場に来る人のことを想って、事前に環境を整えていたことが伝わります。

プログラム運営をする障害のあるファシリテーターからは、「鑑賞会はスケジュール通りに進めることが多いが、参加者との対話が思わぬ方向に進むことがあり、予期せぬ反応が嬉しい。鑑賞を深める役割に自分の特性を活かせているとき、やりがいを感じる。」といった現場での実感も聞かれました。

プログラム中のzoomの様子。画面右側には、参加者が記入した体験のチャットが表示されている。

ミュージアムでのモヤっとした体験をみんなで話した前回のみんミの”わ”に比べて、参加人数が半数以下だったこともあり、今回はアットホームな雰囲気の集いとなりました。

アクセシビリティについて考えたとき、課題や改善点をよりよくしよう!と取り組むことも多いかと思いますが、個人の嬉しかった体験や小さな試みにも同じくらい意識を向けて、忘れずにいられたら、モヤモヤしたときの解決のヒントや今後の活動について考える糧になるかもしれません。

レポート:平澤 咲(みんなでミュージアム事務局スタッフ)